切り離し

切り離し










ほんの数十センチ



飛び越えられたら



切り離れていった列車と



進むことができたのに



行かなきゃ行かなきゃと



思えば思うほどに



からだはいうことをきかずに



置き去りの列車の中で



吹き込む風とともに



去りゆく列車を見送り



もう何度同じことを



繰り返しただろうと



虚しく拳を握りつつ



チョークで二本線を引き



その間を飛んでみせ



できるはずだと呟いた










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