風の面影

風の面影






ふるさとはますます


わたしを置いていく


それともわたしの方が


遅れているだけなのか


あの本屋はなくなり


神社は建て替わり


あった道がなくなり


なかった道ができて


記憶をたどっても


ぷっつりと途切れ


わたしにふるさとは


あったのだろうかと


それでもこうやって


自分の足で歩くと


風の面影がふと


頬をかすめてゆく













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