夏の正体

夏の正体






夏の正体を


つかめないまま


ぼくたちは秋を


迎えてしまうのか


夕立ちはまるで


厚い城壁のように


青空への行く手を


あっさりと拒んだ


これからどうしようか


雨垂れが聞いてくる


ずぶ濡れの自転車が


じっと目をとじている


走ってみるのはどう?


どこへだっていい


ただ濡れて走って


それを夏と呼ぼう













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