風の中へ

風の中へ






ほんのいたずらで


友とけんかした日


少年の空は


夕焼けに染まった




ほろにがい色が


目と鼻の奥に


いつまでもいつまでも


まとわりついていた




どこからともなく


桜の花びらが


風の中を一枚


過ぎ去っていった




ぼくのあやまちは


ぼくのものだから


風の中に向かって


走るしかないんだ






2015.3.30

0 件のコメント :

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

詩集『ふじちょう』をamazonで購入