白い群れ

白い群れ







踏みつけられたおみくじが


白い顔で倒れている


群集はのそりと流れる


大雨に詰まった川のように


下を見る者がいないのは


意思を奪われているからだ


白い顔は何度も何度も


踏まれては形を変える


誰かの手によって引かれ


ふとしたことでこぼれ落ちた


どんな運勢であるかなど


もうとっくに忘れてしまった


相変わらず群集の流れは


白い空へと向かっている








2014.1.3

0 件のコメント :

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

詩集『ふじちょう』詩的ぶるぅす集【税込550円】

詩集『ふじちょう』詩的ぶるぅす集【税込550円】
2011年の自費出版オリジナル詩集。購入をご希望の方は画像クリックでAmazonから(購入できない場合は運営までお問合せください)▶お問合せ